お仏壇のりんの作法とは?社会人なら知っておきたいマナー
GWやお盆に帰省される方。
お仏壇に手を合わせる機会もある事でしょう。
お仏壇にはご先祖が眠っています。
祀り方や作法には色々とあるようですが、
今回はその中でも
綺麗な音で心を落ち着かせる
「りん(鈴)」のマナーについて。
りんの基本的な叩き方
りんは、元々はお経の区切りを示すもので、
読経の間や前後に叩いていたものです。
なので、ちょっと手を合わせに、
という時には
本来打たない物のようですが、
りんを打つことに寛容なお寺も多いようです。
りんを鳴らしてみましょう。
りんの音は極楽浄土まで届くと
言い伝えられており
とても美しい音が鳴ります。
折角なのでその良さを
最大限に引き出してみましょう。
見ていただくと分かり易いです。
ポイントはりんの淵の部分を叩くこと。
バチによっても違いますが、
美しい余韻を残す音が出ます。
しかし、宗派によっては
「内側を叩く」という場合も。
それでは、
それぞれの宗派によって
どのような違いがあるか
大雑把にですがまとめてみました。
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りんの作法~真言宗・曹洞宗・浄土宗・浄土真宗~
- 真言宗の作法
空海(弘法大師)が開いた宗派です。
鳴らす回数は2回。
やさしく叩いても音は鳴りますので、
最初は小さく、
2回目は余韻を出せるよう少しだけ強めに叩く
と良いでしょう。
あくまで響かせる程度で充分です。
慌てず、恐れず、鳴らしましょう。
- 曹洞宗の作法
禅宗と言えば座禅、
座禅と言えば臨済宗か曹洞宗。
この二つの宗派では主に座禅の仕方が違います。
壁に向かって座禅をする曹洞宗の仏壇作法は
りんは3回、と書いている曹洞宗公式と、
内側を2回鳴らす、
と書いているお寺が存在します。
そのお宅のお寺さんに聞くのがいちばんですね。
因みに曹洞宗は公式Facebookもあります。
文明すごい。
- 浄土宗の作法
浄土宗は「南無阿弥陀仏」と唱えれば救われる、
という分かり易い教えで
民衆に受け入れられた宗教です。
浄土宗の場合、
お経をあげずに合掌礼拝のみの場合には
りんを鳴らさないようです。
因みにこちらも文明すごいの一派。
HPにはお墓参りの手順など、情報満載です。
- 浄土真宗の作法
「南無阿弥陀仏」と唱えれば
浄土で仏になることができると説く
「自力念仏」の浄土宗と違い、
「南無阿弥陀仏」と唱えれば
必ず極楽浄土に行くことが約束される
「他力念仏」なのが浄土真宗です。
浄土真宗も、
りんを叩くのは
勤行(おつとめ)の時だけだそう。
お仏壇にお線香をあげて
合掌礼拝するだけのときは、
りんを鳴らさない、との事。
ただし、浄土真宗も宗派が多い宗教です。
ご自分の宗派に合った方法を集中的に知る方が
良いかと思います。
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大切なのは座布団に座り、正面から仏壇と向き合う事
りんの叩き方も勿論ですが、
お仏壇の供え方、お数珠の持ち方など
宗派によって本当に色々です。
ここに紹介していない宗派もありますし、
似た名前の違う宗派もありますし、
なんとも奥が深いものです。
しかし共通して大事なのは、
ご先祖様や故人の為を思って拝むこと。
座布団に座ればお仏壇は正面です。
手元ばかりに気を取られず、
しっかりお話してきてください。
りんの荘厳な音も相まって、
心が不思議と穏やかになりますよ。
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