古墳の形や種類にはどんな意味がある?

先日、twitterで古墳取り壊しの危機と
その反対署名を募集する記事を見かけました。

取り壊しの危機にあるのは高尾山古墳で、
東日本最古級の歴史ある古墳です。

 道路を作るために取り壊すそうですが、
本当に壊してしまっていいの？という代物。

７月１日現在、反対署名は18,000名を
越えていますが、
今後どうなるのか気になります。 

そもそも古墳とは何であるか。

意味や種類について
ざっくりと調べてみました。

古墳の種類、その意味

【出典　http://www.asahi.com/topics/word/%E8%97%A4%E4%BA%95%E5%AF%BA%E5%B8%82.html】

まず古墳ですが、噛み砕いていえば
その土地に昔居た偉い人のお墓です。

主に、その偉い人(豪族)が治めていた土地が
見渡せる小高い場所に、
見守るように作られる例が多く、
大きさはそのまま権力の
大きさに比例するようです。

そのため、大きな古墳は大和朝廷のあった
近畿地方に多く見られます。

「皇族」が埋葬されている
とされているお墓は
『陵墓』と呼ばれ、
現在でも宮内庁の管理下です。

専門家の学術調査もなかなか入れないとか。 

天皇家が古墳の時代から
平成の現代まで続いている
という創作ファンタジーも真っ青な家系ですし、
「あなたの先祖の墓、
調べてもいいですか？」
と言われても
安易にどうぞどうぞしにくいですよね。

種類はとにかく豊富です。

基本的な形の丸型「円墳」、
立方型の「方墳」、
授業でおなじみの
鍵穴のような形の「前方後円墳」
他にも「八角墳」や
「帆立貝形古墳」などなど。

 
【出典　http://jp-isan.com/isibutaikohun.html】

土の中の石室はこのような状態。
画像は石舞台古墳。

盛土が無くなり
石室が露呈している珍しい古墳です。

外側の見た目の形もさることながら、
内側に絵画の描かれた「壁画古墳」などもあり、
パッと見では重要度が計れないものです。

とてもわかりやすい古墳解説
形が前方後円になった理由が
まだわかっていない、
など、なんともミステリアス。

高尾山古墳のピンチ

現在取り壊されそうな「高尾山古墳」は
静岡県沼津市にある古墳で、
西の卑弥呼と対峙していたであろう
東の王・卑弥弓呼(ひみここ)のお墓かも、
と言われているものです。

【出典　http://green-active.jp/takaosankofun.html】

築造当時の
東日本では最大級の前方後方形で、
大きさは権力の証であることも考えると
中の人は相当な人物であると予想されます。

そんな立派な古墳ではありますが、
削り取りながら調査、
削り終えたら道路建てよう、
という計画にGOサインが出てしまいました。

道路も大事ですが、その昔その土地を
人が住めるようにした人のお墓も大事。

なんとかなって欲しいものですが、果たして。

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高松塚・キトラ・大仙・・・各地の古墳

現在も保存されている古墳も多くあります。

特に奈良県は多く、
高松塚古墳・キトラ古墳・箸墓古墳など
様々な有名古墳が集まっています。

 
【出典　http://kofun.info/kofunlistmap/29】

古墳マップの航空写真マップ。
見事な前方後円墳です。

こういったものを残しつつ、そのすぐ近くに
小中学校やショッピングモール、
住宅街が並んでいるのも
おもしろいですね。

保存のためにはもちろん努力が必要で、
高松塚・キトラ両古墳は
内部に壁画があるのですが
損傷が激しいものの修復作業が行われました。

他にも古墳は日本各地にあり、
教科書でおなじみ
大阪の大仙古墳(仁徳天皇陵)、

はにわ他出土品がいっぱい
群馬の白石稲荷山古墳、

石を積み上げた前方後円墳
兵庫の五色塚古墳など、

多数の古墳が
国の史跡として指定されています。

高尾山古墳には指定が特に無いのも
削られそうになっている原因の一端です。

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古墳ギャルのコフィーなど、現代に溶け込む古墳

もう少しとっつき易く、
親しみをもって古墳に接したい方に
お勧めなのがこちら。

古墳ギャルのコフィー

制作は『秘密結社鷹の爪』シリーズの蛙男商会。
古墳がまるで人のように話し、動きます。

キャラが立っているのですが
如何せん全体的に緑。

鷹の爪以上にシュールです。

しかし墳丘墓はこころもち雑に扱われ、
容赦なくマンションを建てられそうになるなど、
要所要所に古墳生き残り事情が垣間見えます。

他にも、古墳を見に行く二人の
気ままなデートが
微笑ましいレキシさんの曲「古墳へgo」や
『ならまち菓子工房プティ・
マルシェ＆ぷちまるカフェ～』
が販売しているスコップ型スプーンで
思う存分発掘できると
マニア垂涎の古墳を模した
「古墳ケーキ」など、
意外と様々な物のモチーフになっています。

現代世の中に溶け込んでいる古墳・・・
浪漫です。

古墳の形は神秘の形

古墳の形や意味は
「こういう意味(という推察)です！」
がとにかく多い。

「この人のお墓ではないか、
と言われている」も多い。
とにかく謎のベールに包まれた分野
であると分かりました。 

その土地のルーツとなる事柄ですから、
分からないことを
分からないまま道路にするよりも、
もっとしっかりとした
調査をして欲しいものです。

壊してから、「結構大事な物でしたね」では
遅いのですから。

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